「ばーか」
「…は?」
いきなりけなされて神田は胡乱気にアレンを見た。アレンは相変わらず神田をにらんでいる。
「何です、馬鹿に馬鹿といって何が悪いんですか。神田は馬鹿なんだからおとなしく言われてればいいんです神田のばーか」
神田は怒りを通り越して呆れかえった。というかこれはあれだ。
すねている。
「……今度は何だ?」
神田が顔を近づけて聞くとアレンはわずかに顔を赤く染めてそっぽを向いた。アレンは神田の顔に弱い。ちょっときつめな美人顔。もろに好みを突かれている。いつもは上げている髪を下ろしたところなんてたまらない。
「……なんでそんな美人なんですか」
「は?」
「お願いですから歩き回ってあたりにいる人のべつくまなく落としてくるのはやめてください不快です」
「わけわかんねえんだが」
「そうですか自覚なしですかなんなんだあんたばかやろー」
「お前が何なんだ」
ため息をついて神田はアレンの膝の上にごろりと転がる。アレンはちょっと驚いて挙動不審になった後、神田の額にキスをした。
眠らない森
あとがき
雲雀さんと神田の共通点。黒髪。和風美人。きつめの顔。傍若無人。
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